昨今、物流業界においてもM&Aという言葉を聞くようになりました。他業種もそうですが、M&Aを行う会社が年々増えてきております。今回はM&Aについて、また物流業界でM&Aが今後増えていくであろう理由について記載致します。
まず、M&Aとはmerger and acquisitionの略で日本語では合併と買収という意味です。欧米では盛んに行われている会社を一緒にする際の手法です。最近ではTeslaのイーロンマスク氏がツイッターを買収したことで話題になりました。会社をM&Aする方法として大きくは株式譲渡、事業譲渡の二つの方法があります。事業譲渡は会社を譲渡するのではなく会社の一部事業のみを譲渡する際に利用されます。一方で株式譲渡は会社自体の経営権を譲渡する際に利用されます。
M&Aで会社を売りに出される主な理由は後継者不足、一部事業への選択と集中といった理由等様々ですが圧倒的に多いのが後継者不足という理由です。一方で今後理由として増えてくるものがコロナ融資への返済が難しくなった為に資金繰りが厳しくなり、従業員の雇用を守る為に会社を売りに出すというパターンかと思われます。
特に物流業界においてはコロナによるインバウンド物流量の低下、ドライバーがコロナに掛かった際の稼働率の低下、ロシアとウクライナの戦争の影響での燃料費の高騰等様々なマイナス要因によって状況が厳しくなっている業者が増えています。更に今後拍車をかけるのは2024年問題です。今まで通りの長距離輸送を行えなくなります。荷待ち時間を減らす等荷主様の協力でどうにか効率化する方法もありますが、限界があるでしょう。中継拠点を活用する等が現実的な方法と考えられますが、大きなコスト増が必要となります。一部は荷主にご負担頂く事も可能でしょうが、会社への影響も大きなものになることが予想されます。コスト増に耐えきれる体力がない会社は結果状況が厳しくなり、倒産もしくは身売りをするしかなくなります。身売りをすればただでさえ業界ではドライバー不足と言われているので一部の景気が良い運送会社はドライバー確保の為にM&Aを行うでしょう。
結果、今後物流業界でのM&Aは加速していくと思われます。
物流業界において運送会社に携わっていれば売る側に回るのか買う側に回るのかは分かりませんが、M&Aに触れる機会は今後増えてくると思います。M&Aを行ううえで良い売り先・買い先に携わる為に今のうちにM&Aとはどんな事なのか今こそ勉強する良い機会なのかもしれません。
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