国交省を中心として国が取り組んでいるのが自動運転車の活用です。数か月に1度検討会を開き実証実験を行いながら課題点について検討されています。
自動運転技術と共によく聞かれるのが、自動運転技術が普及してくればドライバー不足が解消されるのではないか?という議論です。
私個人的な意見としてはNoです。本記事ではその理由について記載させて頂きます。
まず、現在国土交通省が取り組んでいる自動運転のプロジェクトの目的としては事故発生の抑制、運転手負担の軽減です。そして現在基本的に議論されているのは自動運転車の安全性についてです。運転手が運転と付随して行っている運転操作以外の業務については残り、運転操作以外の作業については結局の所現状のドライバーにあたる人が行わなければいけないという結論になっております。自動車メーカー側でのその他付随する業務に対応できる機能の開発が必要という事にとどまっているようです。
ドライバーの仕事は運転だけではなく、荷積み、荷下ろしがあります。むしろ、ドライバーの仕事で負担となっている業務としてはこの荷積み、荷下ろしが大きいと思われます。
検品はあるのか、台車を利用できるのか、台車まで手摘みなのか、パレット積みなのか、荷崩れを起こさないような荷積みを行えるか、冷蔵冷凍品であれば冷気がしっかりと循環できるように荷物を置いているか、故障した場合の対応をどうするのか等々様々な事を考慮したうえでの荷積み、荷下ろしが必要となります。
ドライバーさんからのヒアリングでもできれば運転だけしていたいという方が多く、運転だけの仕事であれば高齢者でも長く続けられます。
上記の理由から自動運転技術が実用できるレベルになったとしてもドライバー不足については解消されないのではないかと考えます。
本当にドライバー不足を解決するという観点で考えるのであれば、自動運転技術+荷物を積み込む荷主様側の協力、荷物を受け取る側の荷受け様の協力がなければドライバー不足の問題は解決されないのではないかと思います。
難しいかもしれませんが、国が本気でドライバー不足解消という所に着手して頂けるのであれば運送会社の目線に立って運転操作だけではなく、運転操作以外の作業にもしっかりと着目して検討を進めて頂きたいですね。
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